「ドラえもんの道具で何がほしい?」と聞かれたらどうしますか?
わたしは間違いなく「四次元ポケット」と答えます(だって全部の道具が入っているから!笑)
のび太くんのどんなに無茶なお願いも、ドラえもんが四次元ポケットをのぞくと解決にピッタリの道具が出てきますね
AIもそんな「四次元ポケット」と同じだと思っていませんか?
なんでも解決できる“魔法のツール”だと…
しかし、現代の技術ではAIはまだまだ「四次元ポケット」に及びません
この記事では「AIってナニモノ??」という疑問を次の「4つの視点」から深掘りしていきます
- AIってなに?
- どんな分野に使われているの?
- AIが人間の仕事を奪うって聞いたけれど本当?
- AIに“支配”されないためにはどうすればいいの?
AIの”正体“を正しく理解して仕事に活かせるヒントを見つけましょう!
【Q1:AIってなにもの?】2つのタイプ「汎用型」と「特化型」とは?
AIは「人工知能(=Artificial Intelligence)」の頭文字と取った表現で、人が脳で行う“知的行動(=言葉を理解したり、将来を推測をしたり、難しい計算をしたり)をコンピュータが行う技術をいいます
ドラえもんの「四次元ポケット」のような、どんな課題も一発で解決してくれるスーパーAIを「汎用型AI」といいます
AIならなんでも解決できるの?
おそらく多くの人が大まかに抱いている”AIのイメージ”に近いのはこの「汎用型」です
2022年現在、そんな「汎用型AI」はまだ存在していません
AIにおいしいレシピを考えさせる方法?│特化型AIの特徴とは?
2種類のAIの違いについて、分かりやすく料理に例えてみましょう
AIを前にして
「よし、誰も思いついたことのないような“最高のレシピ”を考えてくれ!」と言ったらどうなるでしょう?
…恐らく美味しいレシピにはたどり着けません
AIも”ノーヒント”状態から全く新しい料理を思いつく!なんてことはできないのです
AIが得意とするのは、
ある分野の膨大なデータ(=レシピ)を学習して、そこから「こうやったら○○なのでは?」という「仮説(=予測モデルといいます)」を生み出すことです
このタイプを「特化型AI」と言います
先ほどの料理の例でいうならば、
「レシピを100万通り教えるから、そこから最高のチキンカレーの作り方を提案して」
というと、AIは実に多様な答えを返してくれます
- 隠し味は○○を使ったら・・・
- どの火加減で調理したら・・・
- 下ごしらえをどうすれば・・・
「こうしたら最高のカレーができるかもしれない」という「仮説」をわたしたちに代わって考えてくれます
これが「特化型AI」です
【Point】現代のAIの特徴
- ゼロからイチは作れない
- たくさんからイチを絞り出すのは大得意!
【Q2:AIってなにをしてる?】わたしたちの周りで活躍するAIたち
最近、AIについてどんなニュースを見ましたか?
- AIが囲碁の世界チャンピオンに勝った
- 銀行がAIを使って融資先を審査するようになった
- AIが描いた絵がコンクールで入選した
こんなニュースばかり見ていると、ついこんな風に思うかもしれませんね
「AIって自分たちとは違う“遥か遠い世界”の話じゃないか?」
「素人には関係のない難しい分野だろう」
わたしたちの身近なところで活躍するAIを紹介しましょう
たとえば「スマートスピーカー」
毎朝「OK!Google 今日の天気は?」と話しかけると、今日の天気を教えてくれますね
これは「音声認識」というAIの得意な技術が使われています
あるいは、こういう経験はありませんか?
どうして私の趣味を知ってるの??
これも”AIのしわざ”です
わたしたちの検索履歴から興味がありそうなことを推測して、それに見合った広告を判断しています
他にも、
- 防犯カメラに映る“挙動不審”な人物を特定して犯罪の防止に役立てたり(画像認識)、
- Google翻訳のような、翻訳機能を持ったり(自然言語処理)
AIはすでに私たちの身の回りでたくさん活躍しています!
【Q3:AIが奪うお仕事?】狙われるのはエリート層??
「AIが人間の仕事を奪ってしまう!」こんな話を聞いたことはありませんか?
答えは「半分正解・半分誤り」です
前章で述べたとおり現代の「特化型AI」の特徴は次の2つでしたね
- 大量のデータの中から”パターン”を見つけだす
- パターンをもとに結果を予測する
ということはAIに仕事を奪われるのはどんな人たちだと思いますか?
実はいわゆる”エリート層”こそ危険かもしれません!
【例えばお医者さん】
医者は患者さんのレントゲンや胃カメラの画像をよく見て、病気の兆候を読み取りますね
そういった画像の分析はAIの“超・得意分野”
例えば、何万件ものレントゲン(画像データ)を学習したAIがあれば、新しいレントゲン画像を見せただけでその何万件の中から似た症例を探してきます
それを見て「この症例は○○の兆候あり」といったことを瞬時に判断できます
【気象予報士についても同じことがいえます】
気温の変化、雨雲の動き、台風の進路など、
気象予報士が知っておかなければならない知識は膨大ですね
しかし、何十年分の気象データを1人ですべて覚えておくのは不可能…
ところがAIにはそれができます!
インプットした膨大な気象データを駆使して “明日の天気予報”を人間よりもはるかに速く、そして正確に当ててきます
ほかに「弁護士」や「翻訳家」なども、近いうちにAIが仕事を取ってしまうかもしれません
判例・法律・言語など、覚えれば覚えるほどAIは賢くなっていきます
しかも、人と違って“忘れる“こともありません
【Point】
わたしたち人間が頭を使って一生懸命考える仕事ほど、AIの方が早く・正確な結果を出してくれます
AIが苦手な分野はズバリ「運動」と「感情」
反対に「AI」でも奪えない仕事といえば何でしょうか?
まず、頭だけでなく体を動かす必要がある仕事です
- プロスポーツ選手
- 工事現場の作業員
- 引っ越し屋さん
- コックさん
- 美容師さん などなど
とはいえ、これらの仕事も「ず~っと安泰」とは言えません
AIは「脳」の役割を果します
ならば「体」の機能を満たすロボットが登場し、AIと合体できれば…
レシピを考えるAIと、調理を担当するロボットが合体すればコックさんは一気に失業してしまうかもですね
そして、AIが奪えない仕事のもう一つは人の「感情」に訴える職業です
- カウンセラー
- 理学療法士
- セラピスト
- 神父、牧師、住職などの宗教に係る仕事 などなど
それでも徐々にではありますが、AIが私たちの感情に訴える能力を持ちつつあります
例えば次のようなことが、近い未来に起こるかもしれません
- AIが人の表情や行動を読み取って感情を分析する
- 悲しんでいたらその人の「思い出の一曲」を流して癒してあげる
どうでしょう? AIに慰めてもらう…アリですか??
【Q4まとめ】AIに”使われない”ために知っておきたいこと
最後に「AIに使われないためにはどうすればよいか?」について考えてみましょう
【Point】
AIに使われないための第一歩は「AIを無視しないこと」です
AIはこれからどんどん進化していきます。これは間違いのない事実です
私たちはデータサイエンティストやプログラマーなどのような、AIの“プロ”になる必要はありません
それでも「AIとは何か?」を少しでも知っているのと、まったく知らないのでは大違いです
難しい世界はよく分からない、知らない
なんて無視していたら、AIに仕事を取られるだけでなく、考え方や感情までAIに支配されてしまうかもしれませんよ!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました