- 科目Bが難しすぎて受験を諦めた
- 問題文すら意味が分からない、もう無理だ
- 基礎言語を見ただけで苦手意識が…
基本情報技術者の試験には科目Aと科目Bがありますが、多くの受験者が悩ませるのが科目Bの攻略です
たった20問ですが、600点(1,000点満点)以上を正解できなければ不合格になってしまいます
科目Aで高得点をとっても、科目Bがダメなら水の泡…
じつは科目Bも難しく感じるのは最初だけ!
慣れてしまうと、覚える範囲が広い科目Aよりも解きやすく感じることもあります
その慣れるまでが大変なんだな…
そこでこの記事では、上場企業のDX推進チームに勤めるデジタル人材が科目Bの苦手を克服する方法を詳しく解説します
この記事を読むと、挫折せずに科目Bをクリアする方法が分かりますよ
早速見てみましょう!
\プログラミング対策の決定版!/
科目Bってどんな試験?
そもそも科目Bってどんな試験?
2023年の制度変更により新しくなった試験区分です
以前は「午後試験」と呼ばれていた試験ですが、出題範囲や問題数が大きくリニューアルされました
【特徴①】90分で次の20問を回答
- アルゴリズムとプログラミング関連(16問)
- 情報セキュリティ関連(4問)
【特徴②】合格ラインは1,000点中600点以上
- 20問で1,000点満点だから1問は50点?
- 600点で合格なら12問正解すればOKなの?
実はそうとも限りません、12/20問正解すれば「合格」とならないのが厄介なところ…
IRT方式という特殊な採点ルールにより、解答結果に基づいて1問ごとに配点が変わります
配点が高い問題・低い問題がテストのたびに変わるよ
12問ギリギリを狙うのは不合格の危険がありますね
科目B試験の詳細については、別の記事にまとめていますのでそちらもご覧ください
【関連記事▶▶】基本情報技術者ってどんな資格??
制度変更で難易度が急上昇!
新試験がスタートする前から、ネット上では「旧・午後試験と比べて、科目Bが難しくなった」と嘆く声は多いですね
これは、出題範囲が「プログラミングとアルゴリズム関連」に絞られたことが原因。
IT未経験者には馴染みがない分野だな…
旧・午後試験でもプログラミング・アルゴリズム問題は出題されましたが、他の分野からも出題があったため、得意な分野で苦手をカバーできました
旧・午前試験 | 新・科目B | |
---|---|---|
出題範囲 | 情報セキュリティ データ構造・アルゴリズム ハードウェア データベース ネットワーク ソフトウェア設計 プロジェクトマネジメント C言語 Java Python アセンブラ言語など | 疑似言語 プログラム アルゴリズム 情報セキュリティ |
出題数 | 全11問から5問選択 青字は必須・その他は選択式 | 20問 全問必須 |
ところが2023年からの制度変更により、科目Bの問題は「プログラミング・アルゴリズム関連(16問)・情報セキュリティ関連(4問)に統一されています
8割がアルゴリズムとプログラミング関連です
難関のプログラム分野に“真っ向勝負”をせざるを得なくなりましたね!
過去問がない!市販の参考書が頼り
科目Bの受験者を悩ませる別の問題が過去問が使えないことです
先述のとおり、科目Bは出題範囲が大きく変わったため、旧・午後試験の内容はあまり参考にできません
過去問をマスターしたところで、
そもそも試験範囲ではない可能性も…
IPA(情報処理推進機構)のウェブサイトでは、受験者向けに科目Bのサンプル問題も公開されていますが問題数はたったの6門しかありません
▶▶IPAのサンプル問題はこちら
数をこなすためには、民間の資格学校や専門家が出版している「予想問題集」が助けになるでしょう
【Point】
- 科目Aは旧・午前試験の過去問を使って、
- 科目Bは専門家が編集した予想問題集で知識を貯めましょう!
わたしが実際に使った問題集はこちらです(↓)
この2冊だけで一発合格できました!
科目Bの突破方法5選
ここから、わたしが実際にトライして効果があった方法を5つ紹介します
難易度が高い科目Bを挫折せず、初心者でもゆっくり理解を深めるための5つのポイントをまとめました
それぞれについて詳細を解説します
1.面倒でもトレースは書く
プログラミングの問題を解くとき「トレース」は必須です
Q:トレースとは?
プログラム(命令)のフローを1行ずつ書き出しながら、答えにたどり着く作業
小学校の算数の授業を思い出してください
2桁の足し算や割り算を解くとき、計算の過程はきちんと紙に書くように教わりますよね?
「これくらい紙に書かなくていいや」と思って暗算でやろうとした結果、うっかり計算ミスをしまったなんて経験は皆さんもあると思います
わたしが科目Bの問題を解くときも、必ず紙とペンを用意して「こんな細かいところまで要るかな」と思いながらも1行ずつトレースするようにしています
試験本番でもないので、制限時間は気にしていません
【Point】
慣れるまでは(慣れたあとも!)トレースをで考えるクセを付けておきましょう
試験本番でも、時間内に全問を解ききることより、1問1問で余計なミスをしないことを心掛けた結果、一発合格できました!
2.用語が分からないときは科目Aが不十分
問題文の意味すら分からない…
こう感じてしまう人は科目Bの勉強をいったん中断して、科目Aの範囲をもう一周してください
科目Bの問題文で使われる用語のほとんどは、科目Aの出題範囲にも登場します
問題文の意味が分からないということは科目Aで登場する用語を正しく理解できていない可能性が高いです
な、なにを言っているか全然わからない…
⇒こう感じたら「科目A」に戻ってください
実はわたしも科目Aと科目Bの勉強をを同時スタートで始めて失敗した1人です
科目Aが分かっている前提で科目Bが出題されるため、問題文を読んでも「なにこれ?」な状態でした
【Point】勉強の順番は科目Aが先、Bは後。
順番に片づけるのが遠回りに見えて実は一番の近道ですよ!
3.たくさんの問題で読解力を鍛える!
科目Aの用語に慣れてきたら、科目Bもどんどん練習問題に挑むべきです
難しいし、もっと基礎文法に慣れてからの方が良いのでは…?
なんて二の足を踏むのは時間の浪費!
練習問題をたくさん解く一番のメリットは知識の習得ではありません
ズバリ、長文問題に慣れることです
科目Bの問題には「実は単純な計算で解けるのに、問題文が難しく書いてあるせいでそれに気づかない」というケースがよくあります
問題文の1行目を読んだだけなのに「これは難しい!」と脳が決めつけてしまいます
(あとで解答を見ると「そんな簡単だったの?」と感じるのに…)
練習問題をこなすメリットは「長文問題が出ても見た目の難しさに惑わされなくなる」こと
考える前に解いてみる、ですね!
ちなみに、科目Bの問題が難しく感じてしまう原因は次の2つです
- 英単語が多い
- 問題に登場人物が多い
次の章で少し深掘りしてみましょう
科目Bが難しい理由①英単語が多い!
この問題ではrightもleftもtmpも1・2・-1などの整数を指します
XやYなど慣れた記号に置き換えても正直、問題ないのですが、あえて難しい英単語を使ってくるあたり、読み手からすると混乱してしまいますね
科目Bが難しい理由②登場人物も多い!
はじめてこんな問題を読むと「誰が誰だっけ??」と混乱しますね
特に情報セキュリティ分野では、知識がある・ない以前に文書をきちんと読めることがカギになります
【Point】科目Bは「読解」にも慣れが必要
「間違えたっていい」くらいの心持ちで早めに問題に慣れておきましょう
4.情報セキュリティ分野で満点を目指す
ほとんどの受験生が「①科目A⇒②科目B(アルゴリズムとプログラミング)⇒③科目B(情報セキュリティ)」の順番で勉強を進めます
【Point】
順番が最後になりがちな情報セキュリティ分野こそ、確実に全問正解をとりに行きましょう
知らないとまったく歯が立たないプログラム・アルゴリズム関連と比べると、多少分からない部分があっても解けるからです
プログラミング・アルゴリズム関連の問題が本当に苦手な方は、ここで点を稼ぐしかない!
たったの4問だから…と捨ててしまってはダメ!
勉強を後回しにしたせいで前日の一夜漬けに頼るとか、最悪の場合ノー勉で挑んで撃沈してしまう人もいます
ちゃんと勉強しておけば満点も取れるのにもったいない…
さらに、ITパスポートに合格した人は基礎ができ上っているからチャンスです!
サイバー攻撃の種類や、防御法を知っておくだけでずっと解けやすくなりますよ
【Point】スケジュールは「遅れるモノ」です!
情報セキュリティ分野を取りこぼしなく抑えておきましょう!
ろっきーが実際に使った問題集はこちら(↓)
情報セキュリティ分野もイチから解説しています!
5.最後の手段│オブジェクト指向は捨てる
- 試験本番まであと1週間!
- 科目Bの勉強が間に合わない!諦めるしかない?
最後のポイントは、こんな時の「最終手段」です
オブジェクト指向関連の問題は捨てましょう
概念的に分かりづらく、特に未経験者にとっては意味不明だからです
もし問題文に「リスト・参照・インスタンス」などの用語が出てきたら、それはオブジェクト指向で解く問題です
見つけた瞬間に「ムリ!」と割り切って他の問題に移ることをおススメします
(4択問題なので、当たればラッキー!でどれかは埋めておきましょう)
わたしが初めてオブジェクト指向を読んだ時の感想は「日本語なのに意味が分からない…」
そのままドロ沼にはまり、受験勉強そのものへの”やる気”を無くしてしまいました…
【Point】
余裕をもった勉強スケジュールを立てて、全ての範囲をしっかり理解することが理想
しかし、時間がない・本当に分からないと感じたときは迷わずオブジェクト指向を捨ててください
浮いた時間を他の勉強に充てた方が絶対に効率的です
科目Bに全集中|科目Aを免除してしまおう
科目Bの攻略法とは少し外れますが、スケジュールに余裕を持たせて長めの勉強時間を確保する方法があります
それは「科目Aを免除すること」
そもそも基本情報技術者を目指す多くの人が苦戦してしまう理由は、科目Aと科目Bを同じ日に受験しなければならないから。
科目Aの勉強に時間が掛かりすぎて科目Bまで回らなかった…
こうなってしまっては、せっかくの受験勉強も水の泡ですね
そうならないために、実は科目Aを免除して試験当日は科目Bだけで済ませる方法があります
それは、IPA(情報処理推進機構)が認めた講座(下記)をあらかじめ受講して、修了試験に合格すること
科目Bだけに全集中して勉強できるね!
詳細についてはIPAのウェブサイトに掲載されていますので、ぜひ確認してください
とはいえ科目Aだって、独学で挑むにはハードルが高いですね
- なかなか勉強の時間が取れない
- 参考書は難しくて分からない
- 机に向かうモチベーションが上がらない
そんなときはBizLearnのオンライン講座を試してみてください。
- 科目A免除試験の合格率は驚異の93%!
- 担当チューターが付くので質問も自由!
- e-ラーニングのため自分のペースで受講が可能
25歳以下専用の割引プランもあるので、学生や新社会人の方にはチャンス!
ITパスポート試験からのステップアップで合格率もアップ!
合格する確率を少しでも高めたい!
もし試験スケジュールに余裕があるならば、ITパスポート資格を先に取ることがおススメ!
IPA(情報処理推進機構)のスキル標準では、
・ITパスポートが「レベル1」
・基本情報技術者が「レベル2」に区分されています
いきなり「レベル2」に挑むのが不安ならば、「レベル1」からステップアップするのが確実です
わたしの周りにもいきなり基本情報技術者に挑んで挫折してしまう人がたくさんいます
一方で、ITパスポート試験から始めた人は(多少の苦労はしますが)基本情報技術者にも一発合格できる人が多いです
一歩ずつ着実に!
ITパスポート試験を効率よく突破する方法については、別記事にまとめていますのでぜひご覧くださいね!
【関連記事】
▶▶初心者でもITパスポートに一発合格できる勉強法とは?
まとめ│資格取得で開ける未来
この記事では基本情報技術者試験の科目B攻略法について、5つのポイントで解説してきました
【おさらい】
- 面倒でもトレースを書く
- 問題文が分からないなら科目Aに戻る
- 過去問で読解力を身に付けよう
- 情報セキュリティ分野で確実に得点
- 最終手段|オブジェクト指向を捨てる
基本情報技術者はこれからITを仕事にしたい人にとって必須の資格です
- IT企業に勤めるエンジニア
- 企業の情報システム部
- ITシステムを監査する専門家
- デジタル化プロジェクトのリーダー など
転職にも有利な資格ですね!
また、直接ITに関係のない文系(事務系)の人でも、基本情報技術者資格の取得には大きなメリットがあります
別の記事に詳しくまとめていますので、ぜひ読んでみてくださいね!
情報・ITに関する知識はこれからの時代に必ず重宝されます
基本情報技術者で新しいキャリアの可能性を開いてみませんか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
\デキるDX人材の思考法が分かる名著はこれ!/