【IRT方式とは?】基本情報技術者・2023年の変更点を総まとめ!

DX資格


ITを仕事にしたいすべての人にとって「登竜門」になる基本情報技術者資格。

2023年から新しい試験制度がスタートしたのをご存じですか?

  • 科目Bが難しくなったらしいけど本当?
  • 好きな日に受験できると聞いたけど…?
  • 採点方式がIRT式。ってなに??
  • 調べてもよく分からないし、受験はやめておこうかな

変更点が多すぎてよく分からないな…

新試験は2023年4月にスタートしたばかりのため、まだまだ情報が少ないのが現状です

しかし、だからといって「よく分からないからとりあえず様子を見て…」なんて受験を辞めてしまっては合格が遠のくばかり…

そこでこの記事では、新旧どちらの試験にも合格したわたしが、2023年にスタートした新試験と、2022年以前の旧試験の違いをどこよりも分かりやすく解説します

合格証書-2023-新試験
2023年の新試験も一発合格!

特徴をしっかりつかめば、初心者でも十分に合格を目指せる資格ですよ

ろっきー
ろっきー

IT人材への第一歩を一緒に踏み出しましょう!

\基本情報技術者に一発合格するなら!/

おさらい:基本情報技術者試験の特徴

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【基本情報技術者試験の概要はこれだ!】

  • 高度IT人材を目指すための基礎的な知識と技能をはかる試験
  • 2022年度の受験者数は8.8万人
  • 直近の合格率は34.8%(2022年秋試験)
  • 試験は科目Aと科目Bの2本立て
  • 試験時間は190分間
    (科目A 90分・科目B 100分)
  • 科目A・Bそれぞれで60点以上の正解で合格
  • 受験料は7,500円(税込み)
  • 新試験から1年を通じて受験が可能になった
  • 新試験から科目Bの出題範囲が大きく変更

IT関係の仕事をしたいすべての人にとって「スタート地点」になる資格ですね!

新試験はいままでと別モノと考えるべき!

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別試験ってどういうこと?

2023年4月にスタートした新試験。

旧試験と比較すると内容が変わりすぎていて、もはや「別の試験」といっても過言ではありません

出題される範囲、制限時間、採点の方法など、試験の特徴がまるごと変わっているからです

いったいどんな変更が…?

この記事では、新試験で変わったことを「4つ」紹介します

  1. 出題範囲が変わった
  2. 制限時間と出題数も変わった
  3. 受験のチャンスはいつでも!
  4. 採点方式には注意が必要(IRT方式)

特に科目B(旧試験では「午後試験」)については変更がありすぎて、知らずに挑むと撃沈必須…

次の章で詳しく見ていきましょう

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変更点①:出題範囲が変わった

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何を勉強すればいいの?

2023年の制度変更で最も大きく変わったのが「試験範囲」です

とくに科目B(=旧試験では午後試験に相当)では、そもそもどんな問題が出題されるか?が激変しました

旧・午後試験新・科目B
出題範囲情報セキュリティ
データ構造・アルゴリズム

ハードウェア
データベース
ネットワーク
ソフトウェア設計
プロジェクトマネジメント
C言語
Java
Python
アセンブラ言語など
疑似言語
プログラム
アルゴリズム
情報セキュリティ
出題形式全11問から5問選択
青字は必須・その他は選択式
全問必須
旧・午後試験と新・科目Bの特徴比較

旧試験は選択式(11問から5問を選んで解く)でしたが、新試験では全問必須(20問)に。

しかも、苦手な人も多い「基礎言語・アルゴリズム」関連が8割を占めます

旧試験ならば、計算やプログラミングが苦手な方でも、法務やプロジェクトマネジメントなどの“覚える系”の科目でカバーして点を稼ぐことができました

新試験ではその作戦は使えないね…

一方で、範囲が狭くなったことを”チャンス”と取ることもできます

旧試験では最大11個の分野を勉強しておかなければいけなかったのに対して、新試験では「基礎言語・アルゴリズム」1科目をマスターしておけば8割は正解できますからね!

【Point①】
広く浅くより狭く深く。極めれば一気に合格が近づきますよ!

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変更点②:問題数と試験時間も変わった

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問題数が減ってラクになった?

新試験は、旧試験と比較して、

  • 試験時間は短く
  • 出題数は少なくなっています
旧試験新試験
午前試験試験時間:150分
出題数:80問
科目A試験時間:90分
出題数:60問
午後試験試験時間:150分
出題数:11問
解答数:5問
  (選択式)
科目B試験時間:100分
出題数:20問
   (全問必須)

1問あたりの解答時間にすると、科目Aは1.5分、科目Bは5分です

科目Bは余裕があるのかな?

実は、そうとも限りません。

わたしが実際に受験してみた感想では、科目Bの時間はかなりタイトです

自信を持って解けたのは15問くらい。
残りの5問は見直しをする時間がなかったり、そもそも計算途中でタイムアップになったり…

【Point②】
科目Bに関しては全問をじっくり解ききるのは難しいです

確実の正解できる問題を優先して、時間が足りない時だけは最悪「当たればラッキー」くらいで何か選択肢を埋めておきましょう

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変更点③:試験日は「いつでも」

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いつでも受験ができるのは◎

新試験になって、良くなったのか悪くなったのか分からないね?

実は、明らかに良くなったポイントが1つあります

それは、1年中いつでも受験ができるようになったこと

旧試験では、受験のチャンスは春と秋の「年2回」だけでした

  • 次の試験までモチベーションを維持するのが大変
  • 勉強が間に合わなかった、もう会場に行かないでいいや…

こんな心配ももう不要!
新試験はCBT方式(=インターネット試験)が採用されたため、いつでも好きなタイミングで受験ができます(要申込み)

  • もう勉強は完璧だし、1週間後の試験を受けよう
  • 受験勉強が間に合わない!試験日を2週間遅らせよう

こういった柔軟な日程設定ができるのは新試験のメリット!

万一、不合格になっても受験日から30日後には再申し込みができるようになります

勉強した内容を忘れてしまわないうちに再チャレンジできるね

【Point③】
日程の変更は大きなメリット!最大限活かしましょう!

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変更点④:採点方法(IRT)にも要注意

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コンピュータの採点は特殊?

基本情報技術者試験の採点はIRT(Item Response Theory)方式という、最新の採点方式で行われます

難しそうな名前…
なにそれ?

「本当に実力があるか?」を正確に測る方法だと思ってください。

例えば科目Bは20問で1,000点満点ですが、必ずしも「1問=50点(1,000÷20)」とは限りません

コンピュータが受験者の「正解・不正解」のデータから問題ごとの難易度を決め、難易度が高い問題は配点も高く、簡単な問題は配点を低く設定します

つまり、たくさん正解しても、配点の低い問題ばかりであれば合格できません

視力検査に例えると分かりやすいですね

image-視力検査

2人の患者が検査を受けているとしましょう

  • Aさん
    0.1の大きな”輪っか”を9問連続で正解したあと、0.2で間違えた
  • Bさん
    0.7→0.8→0.9→1.0と4問連続正解して、1.1以上の輪6問は間違えた

Q:視力(成績)が良いのはAさん?Bさん??

正解数だけ見ればAさん(9問正解)がBさん(4問正解)に勝っています

でも視力が良いのはBさんですね(Aさんの視力は0.1でBさんは1.0)

IRT方式もこれとよく似ています

【Point④】
IRT方式の前では、まぐれ当たりは通用しません

仮に視力0.1のAさんが1.2の輪をたまたま正解しても、次も正解できるとは限りません。いずれ、0.1しかないことが見抜かれてしまいます

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実はウが全部正解??

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分からない時はとりあえず「ウ」にしておけ!

こんなことを言う人は周りにいませんか?

わたしは、それが正しい解き方だとは思っていません

どんな問題でも、1回目読んだときはワケが分からなくても、2回目読んでみると“ヒント”につながる情報が見つかることがあるからです

1つのヒントだけで、4択のうち2択は除外できるケースもたくさんあるよ

×:分からない=とりあえず「ウ」

:分からない=もう一回ゆっくり問題を読む!

ちなみに、過去10年の基本情報技術者試験を調べてみたところ、一番多かった選択肢は「ア」だそう

全部ウ(または「ア」)で埋めるなんていうのは、

  • 制限時間があと30秒しかない!
  • 空白だと0点だから何か埋めなければ!

こんな時のための最終手段と考えてください

【Point②】
分からない問題はいったん全部「ウ」で埋めて…みたいな小細工は止めましょう(時間のムダ)

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受験してみた感想は…?

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実際のところどうなの?難しくなった?

わたしが実際に23年4月の新試験を受験したときの所感は次のとおりです

  • 科目A:今までどおりの試験勉強でOK
  • 科目B:旧・午後試験とぜんぜん違う

【Point】
科目Bをいかに攻略するか? これが合格のカギだと感じました。

正直なところ、科目Aは旧試験の「午前問題」とそこまで大きく変わった気がしません
むしろ出題数が少なくなった分、新試験を受験する人はチャンスだと感じます

一方の科目Bは厄介です

  • キューとスタック
  • 配列とリスト
  • DMZとファイヤーウォール

試験で登場するのは日常生活で触れることがない用語ばかり…

意味が分かっていないとそもそも問題文が読めません

ITパスポートから基本情報技術者にステップアップした人でも、ITパスポート試験でほとんど出題されない「基礎理論・アルゴリズム」には苦戦するでしょう

そんな科目Bをどうやって攻略すれば良いの?

そう悩んでしまうあなたのために、別記事では「科目B攻略の5ポイント」を紹介しました

\科目B対策の「鉄板」はこれ!/

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旧試験の参考書は使えるの?|私は使いませんでした

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どんな問題集なら合格できる?

古い参考書が安く売られてる!
受験勉強に使えるかな?

結論をいうと、わたしはおススメしません

古い参考書では最新の「シラバス」が反映されていないからです

基本情報技術者試験に限らず、IPA(情報処理推進機構)が管轄する試験には、どんな内容が出題されるかを明示した「シラバス」があります

2023年5月現在、最新のシラバスは「バージョン5.0」
⇒ 2022年8月に発表されているので、それ以前に発売された問題集ではこれに準拠できていません

例えば、

  • AI(人工知能)の活用
  • IoTやビッグデータ
  • SDGsやサステナビリティなどの新しい概念

なども「シラバス5.0」から追加された項目です

【Point】
ケチらずに最新の問題集を買いましょう。それが一番の近道です。

\おススメ問題集・イチから学ぶならコレ!/

\本番前の”追い込み”にはコレ/

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一発合格のカギ!科目Aを免除する方法

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合格への近道?あります!

合格する確率を少しでも高めたければ、科目Bに勉強時間を割くのが一番の近道!

先ほど紹介したとおり、新試験になったことで科目Bのハードルが上がっているからです

どうすればいいの??

勉強スケジュールに余裕を持たせて、科目Bに全集中できる方法があります

それは、科目Aを免除されること

そもそも基本情報技術者を目指す多くの人が苦戦してしまう理由は、科目Aと科目Bを同じ日に受験しなければならないから。

科目Aの勉強に時間が掛かりすぎて科目Bまで回らなかった…

こうなってしまっては、せっかくの受験勉強も水の泡ですね

それを避けるために、科目Aを免除して、試験当日は科目Bだけで済ませる方法があります

【科目Aを免除する方法】
IPA(情報処理推進機構)が認めた講座を受講して、修了試験に合格すれば、試験本番で科目Aは免除されます(1年間有効)

科目Bだけに全集中して勉強できるね!

詳細についてはIPAのウェブサイトに掲載されていますので、ぜひ確認してください

とはいえ科目Aだって、独学で挑むにはハードルが高いですね

  • なかなか勉強の時間が取れない
  • 参考書は難しくて分からない
  • 机に向かうモチベーションが上がらない

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まとめ|資格取得で開ける未来

image-資格取得で開ける未来

基本情報技術者はこれからITを仕事にしたい人にとって必須の資格です

  • IT企業に勤めるエンジニア
  • 企業の情報システム部
  • ITシステムを監査する専門家
  • デジタル化プロジェクトのリーダーなど

転職にも有利な資格ですね!

一見ITと関係のなさそうな文系(事務系)の人でも、基本情報技術者資格の取得には大きなメリットがあります

別の記事に詳しくまとめていますので、ぜひ読んでみてくださいね!

また「初心者だから独学で受験するのは自信がない」という方にはオンライン講座をおススメします

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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