IT企業への就職を目指す人に人気の「情報セキュリティマネジメント資格」
興味はあるけれど「いまひとつどんな資格なのかわからない」なんて、受験を先送りにしていませんか?
- 取得する意味がある資格なのかな?
- 就職や転職に有利になる?
- 難しそうだけどIT初心者でも合格できる?
- 誰が受験する資格なの?
この記事ではこんな疑問にお答えします!
【結論】情報セキュリティマネジメントは初心者でも目指せて、かつ就活・転職の時にはきちんと履歴書でアピールできる優良資格です!
この記事を読めば、うわさや憶測に惑わされない、情報セキュリティマネジメントの本当の情報が手に入りますよ!
ろっきーのプロフィール
- 上場企業のDXチームに勤める30代中堅社員
- 前職は工事現場の監督(ITまったく無関係)
- DXコンサルタント歴4年
- 資格:ITパスポート、基本情報技術者、情報セキュリティマネジメント
サマリー│情報セキュリティマネジメントってどんな資格?
【情報セキュリティマネジメント試験の特徴】
- サイバー攻撃などの脅威から会社を守り、組織の情報セキュリティ確保に貢献できる資格
- 会社の情報セキュリティ部門で働くための基本的なスキルが身につく
- 試験時間は120分
- 出題数は60問(A試験48問・B試験12問)
- 合格ラインは600点以上(100点満点)
- 受験料は7,500円(税込み)
- 合格率は50-70%と高め
- 2023年の制度変更により1年を通して受験が可能に
- 2023年の制度変更で出題形式が変わった
情報セキュリティを疎かにすると被害は甚大!
情報セキュリティってそんなに大事??
IT部門に勤めていない方の中には、こんな風に感じてしまう人も多いでしょう
【Point】
会社の情報を大事にしない会社は滅びます
セキュリティ事故(=組織のセキュリティ管理の”甘さ”に付け込んだ犯罪)のターゲットにされてしまい、「お金」と「信用」を失ってしまう…
そんなケースはたくさんあるからです
- ランサムウェアに感染して業務が止まった
- なりすましメールを信じて詐欺グループの口座に入金してしまった
- 従業員が顧客情報を持ち出してライバル企業に転職した
- 飲食店で会社のパソコンが入ったカバンを盗まれてしまった
ケースを上げればキリがないね…
こういったセキュリティ事故で被害を受けるのは、自社だけではありません
犯罪組織に「資金」と「情報」が渡ることで、次の被害者を生み出す原因になってしまいます
【Point】情報セキュリティ管理イコール会社を守ること!
「そんなに大事??」なんて言っている会社は控えめに言ってやばいです!
これだけは押さえておけ│情報セキュリティマネジメント試験の特徴5選
この章では、情報セキュリティマネジメント試験の特に大きな特徴を「5つ」深堀りしてお伝えします
これだけ読めば、情報セキュリティマネジメント試験の概要もばっちりです!
早速見ていきましょう!
特徴1.2016年から始まった新しい試験
情報セキュリティマネジメントは2016年に始まった「若い」資格です
ITに起因する脅威から組織を守れる、そんな人材を増やすことを目的にスタートしました。
そんな歴史の浅い試験なら、認知度も低いんじゃないの?
いいえ、そんなことはないので安心してください
わずか7年ですが、延べ受験者数は20万人以上(2023年5月現在)
毎年3~4万人以上が受験している人気資格です
試験区分 | 2018秋 | 2019春 | 2019秋 | 2020秋 | 2021春 | 2021秋 | 2022春 |
受験者数 | 15,579 | 13,761 | 14,355 | 9,121 | 14,089 | 14,738 | 13,131 |
合格者数 | 7,220 | 7,148 | 6,754 | 6,071 | 7,376 | 7,949 | 8,033 |
サイバーテロや情報漏洩事故が多発するなか、どの企業も情報セキュリティに詳しい人材が喉から手が出るほど欲しいのが実情。
【Point①】
履歴書の資格欄に書けば「なにこの資格?知らないな」と無視されることは絶対にありません
特徴2.受験資格は「誰でも」
情報セキュリティマネジメント試験に特別な受験資格はありません
誰でも受験することができますよ!
よくある勘違いとして「ITのプロだけが取得する資格」と思われがちですが、それは誤り。
情報セキュリティの基礎を「広く・浅く」身につけることができるため、様々なバックグラウンドを持った人が受験しています
- 情報セキュリティの知識を習得して給与を上げたい
- IT分野の職種に転職したい
- 仕事で社員の個人情報を扱う立場にある
- 外部委託先の個人情報管理が不安だ
- ITパスポート合格からステップアップしたい
これらに1つでも当てはまるならば、情報セキュリティマネジメント資格がぴったり!
ちなみに合格者の平均年齢は36.0歳
(2023年4月実績)
25.1歳(同23年4月)だった基本情報技術者と比較するとかなり高いですね
学生や若手社員だけでなく、中堅からベテランまで、幅広い年齢層が受験しています
特徴3.1年中いつでも受験可
【2023年からの新制度】1年中いつでも受験ができます(要予約)
2022年まで、情報セキュリティマネジメント試験と基本情報技術者試験は「年2回」しか受験のチャンスがありませんでした
- 気が付いたら申し込み期間が過ぎていた
- 試験までのモチベーションを維持するのが大変だ
- 試験日が大事な予定が重なってしまい、受験を諦めた
こんな心配ももう無用です!
2023年の制度変更によってインターネット試験(CBT方式)が採用され、1年中いつでも受験ができるように変わりました。
受験者は専用のホームページから、好きな試験会場・好きな日時の試験を予約できます(3日前までならば受験日の変更もOK!)
受験勉強のスケジュールが立てやすくなったね!
【Point③】試験日を自分で決められるのは大きなメリット
余裕をもって1・2か月先の試験日程を抑えましょう
特徴4.受験のメリット│これからのIT時代に求められるスキルが満載
そもそも受験のメリットってなに?
情報セキュリティマネジメント試験には、IT系の職種だけではなく、すべての社会人が常識として知っておきたいスキルが満載です
今の私たちは、デジタルツール「なし」では生活できませんね
スマホやパソコンはもちろん、買い物にはクレジットカードを使いますし、車で出かければカーナビの位置情報システムがなければ迷子になってしまいます
新聞やテレビのニュースよりも、SNSから情報を仕入れる人も多いですね
しかし、便利なデジタル技術ほど、それを悪用して犯罪に使おうとする不届き者が必ず登場します。
巻きこまれないためにはどうすれば良いだろう?
【Point④】
情報セキュリティマネジメントを受験するだけでも、私たちの情報リテラシーはぐっと高まります
ITの時代に自分や会社をどう犯罪から守ればいいか?を教えてくれますよ
情報セキュリティはいまや、英語や会計と同じような社会人の必須スキルと考えてください
特徴5.合格率は70%超│今が狙い目!
わたしの所感になりますが、受験のタイミングは2023年いっぱいが狙い目です
新制度がスタートした2023年4月試験の合格率はなんと71.7%!
⇒もちろん、これまでの試験のなかでもかなり高い方です
どうしてそんなに合格しやすくなったの?
実際に受験してみた感想としては、試験制度が変わったばかりで全体的に試験の難易度が下がっているからです
試験問題が簡単になってるってことね!
とはいえ、制度変更前の合格率は50%程度で推移していましたし、主催者のIPA(情報処理推進機構)も徐々に様子を見ながら難易度を調整していくでしょう
無理に合格率を下げようとして「難問」ばかりの試験になってしまっては大変!
【Point⑤】挑むなら今のうち。
ちゃんと試験勉強してから申し込みしよう…なんて悩むよりも、先に試験の日程を決めてしまいましょう!
その方が合格の可能性はぐっと高まりますよ!
受験する意味は「ある」│無意味論は無視して良い!
情報セキュリティマネジメントは意味がない!って聞いたけど本当なの?
【結論】こんな意見は無視してOKです
どんな資格にも「無意味論者」は必ず存在します
医者や弁護士(司法試験)のような難関資格ですら、こじつけみたいな“アラ”を探し出して「意味がない」と言い張る人がネット上にはたくさんいますから。
いちいち真に受けていたら”学ぶ意欲”をなくしてしまいますね
情報セキュリティマネジメントは初心者でも目指せて、かつ就活・転職の時にはきちんと履歴書でアピールできる資格です!
この資格のメリットは情報セキュリティの基礎を「広く・浅く」学べること。
- 世の中にはどんな情報リスクがある?
- 犯罪組織から情報を守る方法は?
- 知らない間に法律違反しないためには?
- システム開発が順調に進んでいるけど、本当にこれでOKなの?
繰り返しになりますが、情報セキュリティマネジメントはガチのIT人材だけが受ける資格ではありません。
【Point】
学生も新入社員もベテランも、これからのIT社会を生きる上で不可欠になる知識がいっぱい詰まった優良資格ですよ!
決して無意味ではありません!
初心者の理想的なステップアップ│ITパスポートを先に取ろう!
情報セキュリティマネジメント試験に一発合格したい!
そんな時におすすめの方法は「ITパスポート試験」に先に合格しておくことです
どちらも同じIPA(情報処理推進機構)が主催する試験ですが、情報セキュリティマネジメントが「スキルレベル2」に分類されるのに対して、ITパスポートは「レベル1」
ワンランク簡単なのね!
試験の出題範囲はITパスポートの方がやや広いですが、情報セキュリティの“基本のき“を初心者でも、挫折せずに理解するにはもってこいの資格です
関連記事①:ITパスポート試験の概要を徹底解説
関連記事②:初心者でも一発合格できる参考書って?
私もITパスポートから始めました。
今思えば、いきなり情報セキュリティマネジメントに挑んでいたら、内容が難しくて挫折していたかもしれません…
ITパスポートが初心者にぴったりの理由
情報セキュリティマネジメント試験に挑戦する人も、他のIT系資格を目指す人も、ITパスポートは最初に取っておきましょう
ITパスポートが、あらゆるIT系キャリアの入り口になるからです
海外旅行に行くとき、パスポートは「必需品」ですね
パスポートなしではどの国にも入れません
ITパスポートもまさに、あらゆるIT系分野へ旅立つための必須アイテムと考えてください
- データサイエンティスト
- プログラマー
- 情報セキュリティスペシャリスト
- ITシステム監査人
どんな職種に挑むにも必ず必要になる知識が詰まっています
【参考:ITパスポート試験で学べること】
- 情報セキュリティの基礎
- 情報システム戦略
- システム開発プロジェクトの進め方
- コンピュータ/システムの基本構成
- ソフトウェアとハードウェア
- 経営分析手法
- 会計/財務の基礎知識 など
【Point】
情報セキュリティマネジメントに確実に一発合格したい!
⇒ ITパスポートからステップアップするのがベストです!
基本情報技術者から情報セキュリティマネジメントに挑むのはアリ?
ITパスポートとよく比較される資格に「基本情報技術者」があります
基本情報技術者に合格した後に、情報セキュリティマネジメントに挑戦するのはあり?
両方の新試験を受けてみた感想としては、あまりオススメしません
同じ範囲を2回勉強することになるからです
基本情報技術者の範囲にも情報セキュリティがあり(科目B試験)、内容としてはかなり重複します
▶▶基本情報技術者の出題範囲はこちら
わたしが使っていた基本情報技術者試験の対策問題集にも、情報セキュリティマネジメント試験の過去問がたくさん引用されていました
さらにIPA(情報処理推進機構)のスキル標準では、どちらも「レベル2」であることを考えると、基本情報技術者に合格できたなら、次は応用情報技術者(同・レベル3)に挑むのがスタンダード
情報セキュリティマネジメント試験を改めて受験する意義は薄いでしょう
合格までの勉強時間は50時間程度
わたしの場合、試験に合格するまでの勉強時間は約50時間でした
ITパスポート試験の勉強で情報セキュリティの基礎が身についていたこともあって、勉強時間は短い方だったと思います
【ろっきーの勉強法】
- 平日:通勤電車のなかで参考書(1時間/日)
- 休日:問題集でアウトプット(1.5時間/日)
ITパスポートを経ずにいきなり挑むならば、もう少し多めの80-100時間は必要でしょう
1日1時間の勉強を3か月くらい続けるイメージですね
結構長くかかるな…
時間がかかってしまう一番の原因は「長文読解」です
ITパスポート試験の問題なら、1問1問が短いので即答できますが、情報セキュリティマネジメントにはA4用紙がほぼ1ページ埋まるくらいの長文問題が12問含まれます
【Point】
長文読解も慣れればそこまで難しくはありません
ただし、慣れるまでにはそれなりの時間を覚悟してください
独学でもOK!│おすすめの参考書は?
ここでは、わたしが本当に使ってほしい参考書・テキストを用途別に「3つ」紹介します
1.ITパスポートからのステップアップなら
\これ1冊だけでも十分/
2.初心者がイチから合格を目指すなら
\超・丁寧で分かりやすい解説/
3.基本情報技術者と情報セキュリティマネジメントを両方勉強したいなら
このテキストで情報セキュリティ問題を解くだけでもだいぶ違う!
また、
- 独学だとやる気がわかない
- 一人で勉強を続けられるかが不安…
- やっぱり難しくて挫折しそう
こんな時は、独学で解決しようとせずに「オンライン講座」を活用するのもおすすめです!
オンスクの「ウケホーダイ」ならば、月額1,079円で資格試験が学び放題!
スマホ学習なので、
- 机の向かうにはやる気が起きない…
- スキマ時間に1問ずつ勉強したい
- まとまった勉強時間が取りづらい
こんな人にもぴったりですよ!
まとめ│IT資格で人生は変わる!
この記事では、情報セキュリティマネジメント試験が、
- 初心者でも十分に合格を目指せて、
- 就職や転職の際にきちんと履歴書でアピールできる資格である理由
を解説しました
情報セキュリティマネジメント資格のメリットは情報セキュリティの基本を「広く・浅く」学ぶことができることです
IT時代を生きる私たちにとって必須スキルですね!
情報セキュリティマネジメント資格を足掛かりに、さらに上位レベルの資格に挑戦すれば、IT人材としてさらに飛躍する道だって開けます
【ろっきーがIT人材になって変わったこと】
- IT系の職種への転職を機に給与が上がった
- サービス残業から脱出できた
- 訳の分からなかったIT会議にもついていけた
- 情報漏洩リスクを未然に防ぐことができた
“使える資格”でIT人材としての第一歩を踏み出してみませんか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
【関連記事】初心者にオススメしたいDX資格7選