この記事ではITパスポート試験の最難関、テクノロジ系分野の攻略法について、現役のDX人材が分かりやすく解説します
- テクノロジ系が苦手でITパスポートの受験を諦めてしまいそう
- より上位の情報系資格に挑戦したい
- デジタル人材に転身したい
こんな悩みを持つ人たちにとって「テクノロジ系分野をどうやって攻略するか?」は避けては通れないテーマですね
ここが攻略できなければ、ITパスポート試験の合格も、基本情報技術者などの上位資格へのチャレンジも難しくなります
この記事では、2022年の試験に合格したわたしが、IT初心者の方にも分かりやすくテクノロジ系攻略のポイントをお伝えします
ITパスポートを通じて、デジタル人材への第一歩を踏み出しましょう!
\ITパスポート試験対策の定番はこれ!/
テクノロジ系は配点が高い重要分野
ITパスポート資格を取得したければ、テクノロジ系分野の習得は避けて通れません
全100問ある試験問題のうち「45問」がテクノロジ系からの出題です
ITパスポート試験の合格点は「1,000点中600点以上」です
もしテクノロジ系で半分(22問/45問)しか正解できなかったら、合格するためには残りの2分野(マネジメント系・ストラテジ系)で70%以上(39/55問以上)の正解が必要になります
さらに、いくら他の2分野の得点が高くてもテクノロジ系の得点が3割(13/45問)以下ならば不合格です
合否の大きなカギになる分野ですね
詳細な合格の条件についてはこちらをチェック
テクノロジ系をきちんと攻略できればITパスポート試験の合格は大きく近づきます
問題数は多いのに難しい!
テクノロジ系分野の特徴として、単純に「難しい」ことがあります
他の2分野(ストラテジ系・マネジメント系)には、企業勤めをする社会人ならば聞いたこともある用語がたくさん登場します
- 著作権/特許権の定義
- IoT/5Gの意味
- コンプライアンス/CSRとは
- 売上総利益/営業利益/経常利益 など
一方でテクノロジ系の出題範囲は、IT関連の職業に就いていなければ出会うことがない用語ばかりです
- ネットワークの仕組み
- データベースの仕組み
- 情報セキュリティマネジメント
- 基礎理論とアルゴリズム など
日常生活では馴染みがない用語が多い…
これがテクノロジ系のハードルを高くしている原因です
【Point】
合格のためには、テクノロジ系にいちばん勉強時間をかけたいですね!
ITパスポートの試験勉強では、広い範囲を”短期集中的”にカバーするのがとても重要です
難しい部分があっても立ち止まらず、1カ月半~2カ月くらいで1周してしまうのがおすすめ。
独学でどんどん突き進める人は安心ですが、ほとんどの人がテキストを買ったまま本棚に寝かせてしまうもの…
受験料1回分と同じ値段でオンライン講座を受講するのもおすすめです
▼私の同僚も、不合格になって受験料をムダにしてしまうのが嫌だったそうで、Studyingのオンライン講座 を薦めました(結果は一発合格!)
文系にはムリ?そんなことはない!
- コンピュータの計算なんて難しそう…
- わたしは文系だし、習得はムリかな?
こんな風に感じてしまうかもしれませんが、テクノロジ系分野は計算問題ばかりではありません
むしろ、用語の意味を問う問題の方がたくさん出題されます
実は、計算が速い人よりも暗記が得意な人の方が高い得点を狙いやすいのが特徴です!
文系だから、とあきらめずに用語を一つ一つ暗記していきましょう
上位資格への挑戦にも必須のスキル
テクノロジ系の知識を身に付けておくと、ITパスポートの「次」を目指すときにも有利です
ITパスポートの上位資格には「基本情報技術者」や「情報セキュリティマネジメント」などがあります
これらの試験ではテクノロジ系分野がさらに細かく出題されます
これまで多くの学生や社会人の方が基本情報技術者試験で「挫折」するのを見てきましたが、その原因で最も多いのが「テクノロジ系が難しすぎる」ことでした
基礎知識がないまま上位レベルの勉強を始めれば、待っているのは挫折です
反対に、ITパスポート資格を“第一ステップ”にして基本情報技術者に挑戦する人は、苦労しながらも合格まで走り切れる確率が高いです
テクノロジ系の基礎が身についているため、レベルが上がってもついていくことができるからでしょう
合格者が教える│テクノロジ系の攻略法5選
すべてのITパスポート受験者が苦戦する「テクノロジ系」問題。
一体どうやって攻略すればいいの?
ここからは”挫折する前に挑戦したいテクノロジ系の攻略法”を「5つ」紹介します
- 公式だけでも頭に入れておく
- 同じジャンルをこれでもかと突き詰める
- 一度ですべて覚えようとしない
- 解説がない問題集は選ばない
- 思い切ってアルゴリズム問題を捨てる
私はこの方法で合格できました!
1.公式だけでも必ず頭に入れておく
よく出る公式を覚えておくことで、試験はグッとラクになります
ITパスポート試験の本番では、計算問題が何問か登場します
計算問題って難しいのでは?
と考えてしまいがちですが、公式さえ頭に入れておけばそれほど難しくはありません
出題される公式は決まっている
ITパスポート試験では、ほぼ毎回と言っていいほど出題されている公式があります
- システム稼働時間:MTBFとMTTRの計算
- システム稼働率(特に並列した場合)
- 10進数から2進数への変換方法
- 1MB=1,000KB=1,000,000バイト=8,000,000ビット
これらの問題は、公式を知らないと絶対に解けません
言い換えれば、公式さえわかっていれば確実に正解できる問題です
計算は苦手だからと敬遠せず、頻出の公式は必ず頭に入れておきましょう
2.同じジャンルをとことん突き詰める
苦手と思うジャンルは、何度も反復しながら知識を身に付けるのがベストです
わたしの場合はハードウェア(入出力機器・CPUなどの仕組み)が苦手分野でした
マスターするために、問題集のなかでも同じ部分を「5往復」は解いたと思います
一般的な問題集(=収録数で300問前後)では、ハードウェア関連ならば10数問程度しか掲載がありません
ところが問題数が多い参考書を使えば、一つのジャンルでも50問以上の問題があります
わたしが実際に使ったテキストはこちらです(↓)
ハードウェア関連でも「66問」あって、かなり反復練習できました
苦手問題の克服は「数をこなす」が唯一の近道です!
3.流し読みのススメ|一度ですべて覚えようとしない
参考書は「流し読む」くらいの意識で読んでみるのがちょうど良いです
出題範囲が広くて、内容も難しいテクノロジ系問題を一度にすべて理解しようとするのは不可能です
ほとんどの人にとって馴染みのない用語ばかりが出題されるので当然ですね
【テクノロジ系を学ぶときの考え方】
×:1つ1つのセクションを完璧に理解してから次に進もう
○:難しいところは後で戻ってくるつもりで読み進めよう
どうしても覚えられない・理解できないセクションがあっても、他の用語が結び付いて分かることだって多いです
参考書で学ぶときは、1周目は流す読むくらいの感覚で「半分つかめればOK」を意識してください
4.初めての問題集は問題:解説=1:1
試験勉強を始めた最初のうちは、解説が多い問題集を選んでください
例えば見開きの左側が問題・右側が解説のように、問題と解説の割合が「1:1」くらいの問題集がちょうどいいです
テクノロジ系問題のなかには、解説を読んでもなかなか理解できないくらい難しい問題もあります
- 回答・解説欄が明らかに短い
- 回答しか記載がない
はじめての問題集がこの2つに当てはまると「ワケわかんない…」とやる気もしぼんでしまいます
同じ理由で、IPA(情報処理推進機構)のサイトからダウンロードできる過去問も、初心者にはおススメしません(答えだけで解説がないからです)
過去問は試験勉強の始めからではなく、試験前の追い込みに使いましょう
5.アルゴリズム系問題を捨てる
あくまでITパスポートの合格のみを目的にした場合ですが、テクノロジ系のうち「アルゴリズム・プログラミング」の勉強は必要ありません
このセクションは、難易度が高くて習得までに時間が掛かってしまう一方で、試験本番では「1・2問」出題される程度であり“コスパの悪い”分野だからです
過去5年間:アルゴリズム系問題の出題数(全100問中)
令和4年 | 令和3年 | 令和2年 | 令和元年 | 平成31年 | |
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フローチャート | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 |
疑似言語・関数 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
プログラミング | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ただし、上位資格の基本情報技術者を目指すなら「アルゴリズム・プログラミング」分野は合格のための必須科目です
ITパスポートでしっかり基礎を固めておきましょう
ITパスポート試験に合格することだけを目指すなら、アルゴリズム関連はスルーしてOK!
厳選3冊|合格のために使った参考書はこれ!
どの参考書で勉強すれば合格できるの?
この章では、わたしがITパスポート試験に合格するために使った参考書3つを紹介します
それぞれの参考書の特徴については、別ページで解説していますのでそちらも見てください
1.【初心者向け】いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書
2.【初心者向け】かんたん合格ITパスポート問題集 令和5年度春期
3.【本番前の追い込み用】令和4年度版 ITパスポート試験問題集
まとめ│ITパスポートはデジタル人材への扉
この記事ではITパスポート試験のなかでも特に難関の「テクノロジ系」分野の攻略法についてまとめました
テクノロジ系分野は確かに難しいです
しかし、上位資格の「基本情報技術者」や「情報セキュリティマネジメント」試験を目指すなら必須になるだけでなく、デジタル人材としてキャリアを踏み出したいすべての人にとっての入り口になります
いわゆる“デジタル系・IT系”の職業はたくさんあります
- プログラマー
- ITコンサルタント
- データサイエンティスト
- 情報セキュリティ管理者
そのすべての基礎になるのがITパスポートの出題範囲です
あなたも基礎知識を十分に身に付けて、デジタル人材への扉を開いてみませんか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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