こんにちは。
関西の上場メーカーでDX担当をしている“ろっきー”といいます
- IT資格、どれが良いか迷っている
- 基本情報技術者を受けたいけど、どのくらい難しい?
- 手っ取り早く履歴書に書ける資格は?
- Iパス、基本情報、情報セキュリティすべて受援する必要ある?
こんな疑問にお答えしたいと思います
ITの基礎が学べる資格はたくさんありますが、それぞれの特徴を知ることで、ムダなく効率的に取得することができますよ
【筆者プロフィール】
- 関西のメーカーに勤めるDX担当5年目
- もともとはIT・DXとは無縁な工事現場の監督
- SAP、Uipath、Kintone、Motionboard、Salesforceなど
- ITパスポート、基本情報技術者、情報セキュリティマネジメント取得済み
さっそく見ていきましょう!
まとめ:3つの資格の違いはこれだ
「ITパスポート、基本情報技術者、情報セキュリティマネジメント」
それぞれの特徴は次のとおりです(↓)
ITパスポート | 情報セキュリティマネジメント | 基本情報技術者 | |
---|---|---|---|
難易度 | 易しい | 普通 | 難しい |
対象者 | すべての学生・社会人 | ITに強いことを アピールしたい人 | IT系の仕事に就きたい人 |
問題数 | 100問 | 60問 | 80問 |
制限時間 | 120分 | 120分 | 120分 |
出題範囲 | ITに関する基礎知識 1)ストラテジ系 2)マネジメント系 3)テクノロジ系 | ITを仕事にするための基礎知識 ・アルゴリズム ・プログラミング ・ネットワーク ・データベース ・論理演算など広範囲 | 情報セキュリティの考え方 ・セキュリティ対策 ・セキュリティ関連法規 ・システム監査など |
合格点 | 600/1,000点 | 600/1,000点 | 600/1,000点 |
合格率 | 50% | 70% | 45% |
目安の勉強時間 | 70時間 | 50時間 | 100時間以上 |
難易度は、ITパスポートが一番低く、基本情報技術者が一番高いです
それぞれの特徴をより詳しく見ていきましょう!
1.試験の概要と対象者
まずは試験の概要と対象者から紹介します
順番に解説しますね!
①ITパスポート:社会人の必須科目!
【ITパスポート試験の概要】
- 対象者:すべての社会人および学生
- 問題数:100問
- 出題内容:テクノロジ系/マネジメント系/ストラテジ系
- 試験時間:120分
- 受験料 :7,500円(税込み)
- 合格点 :600/1,000点以上
- 受験者数:23万人/年
ITパスポートは、すべての社会人が持つべき必須スキルです
ITだけでなく、会計・法律・マネジメントなど、企業や組織で働くならば最低限知っておきたい“常識”がふんだんに盛り込まれています
例えば・・・
- 粗利益/営業利益/経常利益のちがい(会計)
- 損益分岐点を計算する方法(会計)
- 製品が市場に浸透するステップ (経営)
- 業務プロセスの改善方法(経営)
- 著作権、特許権、商標権など権利関係(法務)
就活を控えた学生だけでなく、新たなキャリアに挑みたい社会人にとっても必ず役に立つ知識が満載ですよ!
▶▶試験の難易度についてはこちらをチェック!
②情報セキュリティマネジメント:スタート間もない”希少”資格
【情報セキュリティマネジメント試験の概要】
- 対象者:セキュリティ系の職種を目指す人
履歴書に書ける資格がすぐほしい人 - 問題数:60問
- 出題内容:情報セキュリティの基礎全般
- 制限時間:120分
- 受験料 :7,500円(税込み)
- 合格点 :600/1,000点以上
- 受験者数:2-3万人/年
ITパスポートよりもう少し専門的な知識が欲しい人におすすめの資格です
ネットワーク構成、個人情報の保護、IT関連法規など、情報セキュリティの基礎を「深く・広く」学ぶことができます
【特にこんな人におすすめ】
- 企業の情報システム部に就職したい
- 情報系に強いことをアピールしたい
- 情報システム部のメンバーが何を言っているか分からない
- 仕事でネットワーク・セキュリティを扱うようになった
また、「手早く取れて履歴書でアピールできる資格が欲しい!」ときにも、情報セキュリティマネジメントはおすすめの資格です
予約すればいつでも受験することができて、2016年にスタートしたばかりで保有者が少ない“珍しい”資格なので。
【参考記事】試験の特徴をひとまとめ!
「ITの専門家」を名乗るには、やや物足りないレベルですが、セキュリティ脅威から自分や会社を守るためにはぜひ持っておきたい資格ですね!
▶▶試験の難易度についてはこちらをチェック!
③基本情報技術者:ITエンジニアへの登竜門
【基本情報技術者の概要】
- 対象者:ITを仕事にしたい人全員
- 問題数:科目A60問 科目B20問
- 出題内容:ITエンジニアになるための基礎知識
ITパスポートの範囲を広く・深く - 制限時間:120分
- 受験料 :7,500円(税込み)
- 合格点 :600/1,000点以上
- 受験者数:約10万人/年
「この人は現場で即戦力になる!」
採用面接でそう思われたいなら基本情報技術者は必須の資格です
まさに、ITを仕事にする人にとっては第1ステップ!
- データサイエンティスト
- プログラマー
- 情報システム部のメンバー
- IT企業の営業マン
- ITコンサルタント など
どんなIT職種を目指すにしても、基本情報技術者は避けて通れません
ITを仕事にするための基礎知識がすべて、この資格に詰まっているからです
例えば・・・
- アルゴリズム
- システム開発手法
- ネットワークの仕組み
- 論理演算 など
若手社員に基本情報技術者の取得を義務付けているIT企業もあるよ!
「専門家」への第一歩。
現場で即戦力になる!そう思われたいならば絶対に欲しい資格です!
▶▶試験の難易度についてはこちらをチェック!
2.難易度
IT知識ゼロの初心者から資格を狙う場合、難易度は次のとおりです。
次の章でより詳しく見ていきましょう!
①ITパスポート:レベル1 合格率50%程度
ITパスポート試験の合格率は50~60%です
2022年度は23.1万人が受験して11.9万人が合格しました(合格率51.6%)
難易度は3つの資格の中で一番低く、IPA(情報処理推進機構)のスキル標準でも「レベル1」に分類されています
とはいえ、受験者の半分が不合格になってしまっているのも事実・・・
油断は禁物ですよ!
ITパスポート試験に一発合格したときの参考書と勉強法は別の記事に書いていますので、ぜひご覧ください
【参考記事】初心者でもITパスポートに一発合格できた勉強法
また、初心者から一発合格を目指すならば、こちらの問題集がおすすめ!
難しいIT用語を上手な”たとえ話”で超・分かりやすく解説しています
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②情報セキュリティマネジメント:レベル2 合格率70%
次は情報セキュリティマネジメント試験、IPAのスキル標準では「レベル2」に分類されています
2023年4月の新試験スタート以降、合格率は70%前後。
ITパスポートより高いじゃん!と気づく方もいるかもしれませんが、受験者の多くはITパスポートに合格した後で(=ITの基礎知識が身についた後で)挑んでいるので、難易度としてはこちらの方が上です
制度が変わってからの4か月間(~23年7月)では、受験者数10,269人に対し合格者は7,706人でした(合格率75.04%)
新制度の注意点や、一発合格するための攻略法は別記事に書いていますので、ぜひご覧ください
【参考記事】初心者でも受かる攻略法5選
③基本情報技術者:レベル2 合格率45%
基本情報技術者試験の合格率は50%前後、3つの資格の中では一番難しいです。
2023年7月の受験者数は38,884人で、合格者は20,764人でした(53.4%)
これでも以前と比較して合格率は上がってきたほうです(2019年ごろの合格率は25%前後で推移していましたので)
グラフ
どうして最近の合格率が上がっているの?
2023年の4月から新しい試験制度がスタートしましたが、それまでの約半年間は試験の申込を止めていたため、中断期間中にたっぷり勉強できた受験者が多かったのでは?と言われています
⇒ いずれ30%前後に落ち着くでしょう
基本情報技術者試験におすすめの勉強法や、特にレベルの高い「科目B」試験の攻略法については別記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
【参考記事】文系でも一発合格できる方法とは?
【参考記事】科目Bの攻略法5選!
また「忙しくて机に向かっているヒマがない!」と困っている方にはオンライン講座もおすすめです
1本5分からの動画講義で、通勤時間や待ち時間などの”スキマ時間”を使って十分に合格を目指せますよ
オンラインスクールのBizLearnなら、科目Aを免除される優遇処置もついてきます
確実に1回で合格したいなら、ぜひ試してみてくださいね
\科目A免除の特典付き!/
3.取得のメリット
IT資格の所得にはどんなメリットがあるの?
それぞれで違った特徴がありますので、早速見ていきましょう
①ITパスポート:知名度は抜群!
ITパスポートは知名度が高く、エントリーシートに記載するだけで分かりやすくアピールできるのがメリットです
入社後の従業員にITパスポート取得を奨励している企業も多数!
▶▶参考:IPA(情報処理推進機構)ウェブサイト
持っているだけで“スタートダッシュ”が切れるのもいいですね。
そして、メリットは就職・転職だけではありません
今の仕事のパフォーマンスを上げるのにもITパスポートはおすすめです
ITパスポートの範囲には3C分析、PPM、パレード図など課題解決の方法もたくさん!
うまく活用すれば社内でも「できる人材」として輝けますよ!
②情報セキュリティマネジメント:88%の会社で需要あり!?
情報セキュリティマネジメントを取得すれば、報奨金が受け取れる企業が多数あります。
▶▶参考:IPA(情報処理推進機構)ウェブサイト
また情報セキュリティに特化した資格として、就職活動時のアピールにはうってつけです
総務省の調査によれば、日本企業の88%が情報セキュリティ人材の不足に悩まされているそう。
▶▶参考:総務省ウェブサイト
持っているだけでもほとんどの企業の担当者が振り向いてくれるね!
③基本情報技術者:持っているだけで面接官の反応が変わる!
基本情報技術者のメリットは就活での「優遇率」です
他に紹介した2資格と比べて難易度が高い資格だけに、採用担当者の目に留まりやすいのが特徴。
エントリーシートの資格欄に書くだけで「IT企業で働く土台がある」というアピールにつながります
即戦力になれますね!
中途採用の求人広告を出す際に、応募条件に「基本情報技術者」を載せている企業も少なくありません
転職サイトのリクナビネクストで「基本情報技術者」と検索してみると、ヒットする求人は740件以上!(情報セキュリティマネジメントで検索したときの7倍!)
需要の高さがうかがえます
4.結局どれがいい?
結局どの資格を目指せばいいの?
A:それぞれの目的にあった資格を選んでください
3つとも取得した私の印象としては、次のとおりです
その理由を詳しく見てみましょう
社会人の常識としてIT知識が欲しいのなら?
社会人として恥ずかしくない情報・ITの知識が欲しい!こんな時はITパスポート一択です
- 情報システム部との会議が意味不明だ
- インターネットの仕組みを分かりやすく学びたい
- DXをさらに進めたい
- ITを使って悩みを解決する提案がしたい
「レベル0」の初心者が「レベル1」に進化するためにはぴったりの資格です
1か月程度の勉強でも十分合格を目指せますよ
【参考記事】ITパスポートってどんな資格??
履歴書に書ける資格が欲しいなら?
手っ取り早く取得できて、エントリーシートでもアピールできる資格が欲しい!
こんな方はITパスポートと情報セキュリティマネジメントの2つを取るのがおすすめ!
好きなタイミングで受験できるのと、難易度が高くないため短期集中の勉強でも十分に合格できるからです
ITパスポートで基礎を固めつつ、情報セキュリティマネジメントで専門性を深めれば強力なアピールポイントになりますよ!
基本情報技術者も受験のタイミングを選べるのは同じですが、難易度が高く、それなりの勉強時間が必要になるため「手っ取り早く」は難しいです。
IT系を極めるなら?
- 時間はかかってもいいから、ITの知識を深めたい
- 将来的にITを仕事にしたい
そう思うなら、基本情報技術者は絶対に取っておきましょう
先述のとおり、どんなIT職種を目指すにしても必ず知っておきたい知識が詰まっています
基本情報技術者に合格したら、応用情報技術者やITストラテジストなどの上位資格に挑むのが王道ルート
ITスキル標準は全部で「レベル4」まで!
先は長いですね!
\スキマ時間で資格を取ろう!/
基本情報技術者と情報セキュリティ両方取る必要はある?
結論としては「あまり必要ない」です
どちらも「レベル2」相当の資格で、難易度・範囲ともに似かよっています
特に「基本情報技術者→情報セキュリティマネジメント」の順番で受験すると、試験範囲に重複が多く、同じ内容を2度学習することになります
あまり意味がないかな…
「レベル2」をパスしたのならば、次は「レベル3」の応用情報技術者を目指すのがスタンダードでしょう
学んだことを忘れないうちに、次のステップに挑んでみてください
\スキマ時間で資格を取ろう/
まとめ:IT資格で未来を拓こう!
この記事では、ITパスポート/情報セキュリティマネジメント/基本情報技術者の違いについて、メリットや難易度を深堀しながら比較しました。
もしかすると、「資格なんて無意味」と諦めている方もいるでしょう
ところが、エントリーシートの「資格」欄が空欄では、企業の人事担当者は振り向いてはくれません。
「資格は取らないの?」と面接で聞かれたとき「とっても無意味と思った」なんて答えてしまったら、、、先は見えていますね。
【Point】
どんな資格を取るか、よりもなぜその資格を取ろうと思ったのか?が大事!
資格の有無だけじゃなくて、合格のためにどんな努力をしたか?を語ることができれば、面接もばっちりですね!
この記事をとおして、あなたが新しい一歩を踏み出す手助けができればうれしいです
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。